建築訓練校修了生が海外で鐘楼堂(しょうろうどう)を建設しました!

2023年2月10日 お知らせ

三次市の「平和の鐘」プロジェクトに参加した広島建労の小山大輔さんについて、全建総連が取材に来られました!

小山さん(当時39歳)は8月2日から8月21日までの20日間、アメリカのジョージア州でこのプロジェクトの「平和の鐘」建設に大工職として携われました。

この小山さんですが、広島県建築高等職業訓練校の建築施工系木造建築科(2年普通課程)の第52期修了生にあたります。

 

建築訓練校へ興味を持たれた方はこちらから

 

カーターセンター「平和の鐘」プロジェクト支援実行委員会については、こちらの専用HP(外部リンク)をご覧ください

 

 

 

 【全建総連・教宣部発】広島県三次市甲奴町の正願寺の梵鐘(ぼんしょう=寺院の寺院 や 教会 などにおいて 鐘 を設置するために設けられた施設である「鐘楼」の釣り鐘)は、第二次世界大戦中、金属回収令により日本軍に供出されたものの、砲丸になる前に終戦。数奇な運命をたどって、1985年、アメリカ第39代大統領ジミー・カーター氏に寄贈されました。カーター氏の98歳の誕生日にあたる2022年10月1日までに、釣鐘を安置する鐘楼堂(しょうろうどう)を建設しようとプロジェクトが立ち上がり、日本へ大工職人の現地派遣及び資材供給の依頼がありました。広島建労の小山大輔さん(大工・39)は、鐘楼堂の設計、材料の加工を行い、現地の職人さんと建設工事に携わりました。

 91年に三次市とカーター氏の出身のジョージア州アメリカス市と姉妹都市提携が結ばれました。毎年20~30人の中学生が1週間程のホームステイを行い、交流を深めています。梵鐘は、日米友好を象徴する「平和の鐘」として、ジョージア州のカーターセンターに「台座に置かれた」状態で展示されており、有志で「何とかしよう」と立ち上がり、プロジェクトがスタートしました。
 「鐘楼堂を造ったのは2回目。柱が転んでいる(傾斜がある)から、住宅とは違うけど、青年技能競技大会の課題の大きい版かな」と小山さん。全建総連全国青年技能競技大会に9回出場。第31回技能グランプリでは銅賞を受賞した腕の持ち主です。
 今回のプロジェクトを手伝うことになったきっかけは、10年程前から一緒に仕事をしていた元組合員の近藤順孝さんから声をかけられたこと。「近藤さんは丸太から部材を作るなど、こだわりを持って仕事をする方。人との縁は大切。運が良かった」と言います。
 今回のプロジェクトに臨むにあたり初の渡米で不安を感じていた小山さん。「初の渡米だが、プロジェクト団体のジョージア日米協会の人たちが親切で、不自由はなかった。現地の人と一緒にできたことが一番良かった」と今回の経験を振り返ります。  「普段は改造工事が多くプレカットが使えないため、CADで線を引き、部材の加工から行う。施主さんの意向を形にできることが嬉しい」「休日は、技能講習の指導や仕事の準備、道具の手入れ、何か作ったりしている」と、日々技を磨き、仕事にこだわる姿勢がうかがえます。
 そんな小山さんの仕事について「作業は相当苦労したと思う」と語るのは、プロジェクト支援実行委員会事務局の三次市甲奴支所長の杉原達也さん。日本で加工した部材を送る際、米国側で発行された輸入許可証に「加熱処理が必要」とあり、防疫所の指導で、80℃で27時間の加熱処理を行うことになったとのこと。「材料の一部が変形や変色していたため現地でも削り、加工し直したと聞いている」とエピソードを交え、小山さんへのねぎらいの言葉を口にします。
 ウクライナ情勢で、世界中が緊張に包まれる中、こうした草の根の平和交流が広がることを期待してやみません。

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